SECRET GARDEN

昔からここにあると言われていた「秘密の庭」。市街地のはずれ、古い塀の隙間からほんの少し見えるグリーンが、私をここへと導いた。どこか不思議な期待を感じながらも、穏やかな午後の陽気の中、その門を押し開けた。

庭は予想以上に広く、古びたベンチ、さざめく小川、そして何種類もの花々が彩りを添える。静けさの中で、時折鳥のさえずりが耳に心地よく響く。ここは誰のものでもない、時が止まったような場所。まるで秘密を共有するように、庭は私を受け入れてくれる。

散歩を続けるうちに、大きな木を見つけた。その木を見上げた先にある青空が、何か大切なことを思い出させる
私は木の下で腰を下ろし、深呼吸を一つ。
庭の木々や花が静かに見守る中、心が穏やかになっていくようだ。

帰り際、門を振り返りながら、私はまた来ることを誓った。ここは私の心が安らぐ場所であり、いつでも戻ってこられる特別な場所なのだから。